今後の事業展開
アリアコーポレーションが変える
日本のポートレート
日本人は写真好き
「日本国民が誰でも自分の満足のいく写真を持つことが出来る文化を創る」
日本人ほど写真を好む国民はいない。今や誰もが持つようになったデジタルカメラ、携帯電話はカメラ付き、娯楽のプリクラ、写真は日本人の生活に深く浸透している。欧米の映画で描かれた日本人はいつもカメラを持っており、諸外国の目から見ても日本人が写真に強い執着を持っていることは明らかだ。しかしそれだけ写真好きの国民であるにもかかわらず、一般人を撮る写真ビジネスは他サービス業に比べてまるで人気がない。それはこれまでの写真館を始めとするフォトビジネスが技術と機材に頼り、肝心の商品が表情に欠けた魅力のない写真になっていたからである。七五三、成人式、結婚式、写真館で撮った写真に満足している人は少ない、それどころか高い料金を払ったにも関わらず、しまいこんでいるケースがほとんである。
日本人は無類の写真好きであるにもかかわらず、気質が内向的でシャイなので、初対面の第三者に撮影されることを極端に苦手とする。写真を好む国民であるにも関らず、被写体となるには特別、難しい国民なのだ。
しかし、前述したように日本人は本来、無類の写真好きである。視点を変え、問題点を改善をすれば、写真ビジネスは巨大な成果をあげる。事実、アリアフォトグラフィックスタジオでは独自のアプローチで一般人のポートレートを撮り、多くの顧客を獲得し、確かな利益をあげてきた。
ポートレート需要は
眠っている
アリアは魅力的なポートレートを撮影するため、コミュニケーションで表情を捉え、フォトグラファーが学校の先生のように｢撮られ方の基本｣を教え、顧客をモデルとして教育した。こうした新しいアプローチで多くの顧客に支持されてきた。
アリアはこれまでの経験で確信した、魅力的な写真を提供すれば確かな集客と、確実な収益を望める。本当は誰もがしまいこむのではなく、飾って楽しむポートレートを望んでいるからだ。にもかかわらずポートレートのとてつもない潜在需要は見過ごされたままで、供給していない状態にある。
他のフォトビジネス成功例をあげれば、０～８歳のこども専門の写真スタジオ｢スタジオアリス｣は、大々的な広告、独自の方法で全国に311店舗を展開し、2004年に東証1部に上場するほどの業績をあげている。それでも全体の子供の8パーセントしか顧客として獲得していない状態だ。
アリアが対象とするのは、全ての国民であり、可能性ははかり知れない。誰も供給していない需要を率先して掘り起し、日本にポートレートを撮って、飾る文化を提唱する。これは一時のブームではなく、永久的に続くビジネスとなるだろう。なぜなら、写真の需要は決してなくならないからだ。そしてアリアには、これまでに培った経験と他の追随を許さないポートレートのスキルがある。
これからの具体的な行動をおこすにあたり、アリアでは3つのフォトプロジェクトを構想している。
証明写真専門スタジオの
フランチャイズ展開
証明写真は好む、好まざるに関わらず、社会生活に必要なものであり、間違いなく写真の中でも最も需要のある分野といえる。学生の受験用、就職活動用、パスポート用、需要は幅広く、用途も多岐にわたる。現状、証明写真を撮る場所は、ＢＯＸ証明写真、ＤＰ写真店、写真館の3つだ。そして一般的にはＢＯＸ証明写真で撮影する傾向にある。ＢＯＸ証明写真の値段は平均400円～千円、ＤＰ写真店は千円～1500円、写真館は3千円～5千円、値段にともない設備の差はあるが、写真の印象に大きな差はない。
証明写真はどこで撮っても同じ、なら安い方がいい。消費者が安価なＢＯＸを選ぶのは当然だ。しかし断然、優れた証明写真を提供するスタジオがあれば、消費者はＢＯＸより多少高くても、スタジオで撮るだろう。証明写真は重要書類に用いるものであり、誰もが印象良くしたいと思うからだ。
現状、証明写真は可も不可もないと考えられているが、本当は適切なアドバイスを与えることで格段、魅力的な仕上がりとなる。そこで考えたのが、これまでアリアが実践してきた「撮られ方レッスン」を凝縮したソフトウェアを設置した証明写真専門のブース型フォトスタジオである。ソフトウェアは用途、業種、顧客の特徴を、インプットすれば、最適であると思われるアングル、ライトを表示、顧客に適切なアドバイスをするためのサポートをする。ソフトウェアは加盟したフランチャイズ店、もしくはライセンス契約をした既存の写真館に提供する。
アドバイスは、ポートレートを撮影するのに30分を要していたレッスンの手間と時間を証明写真向けに3分に凝縮。まずはアドバイス無しで撮影し、普段の顔と（写真にうつる顔）と、鏡で見る自分の顔のイメージの差異を顧客に認識してもらう。ソフトウェアに導かれたアドバイスで、顔の向きや、視線など基本的、かつシンプルな指示を与え、飛躍的に向上した仕上がりを顧客に実感させる。短時間、合理的に質の高い仕上がりの証明写真を顧客に提供することができるだろう。
ブース型フォトスタジオの利点は間違いなく需要があること、簡易な機材と小さな面積で展開することができることであり、回転率をふやし、顧客単価をあげることができる。
アリアはこの夏に写真館向け「スタジオ写真フェア」にセミナー講師として参加し、これまでに接触のなかった既存の写真館と関わった。そしてやり方がわからないだけで、こつさえわかれば、既存店にもビジネスチャンスを伸ばす可能性が眠っていることを感じる。実際、アリアのセミナーを公聴し、早速、実践して販売効果をあげた例も多い。既存店に備わっている設備と施設は、大いに活用できる資源だ。証明写真を始め、既存写真館をアリアのノウハウでバックアップし、コラボレートすることも今後の展開として構想している。
大事なのは、アドバイスにより顧客の信頼を得ることであり、証明写真は大きな利益を期待できると同時にポートレート撮影の足がかりとなる。
ポートレートスタジオを
主要都市に展開
そして、これまでの経験から一般消費者は潜在的にポートレート撮影を望んでいることを確信した。第2のプロジェクトは青山のアリアを基点として、大阪、名古屋など主要都市へポートレートスタジオを増やすことである。
ポートレートスタジオとは、ただ単に撮影をするだけの場ではない。撮影することで女性の美、自意識を触発する場となることを理想としている。
世の女性は全て「綺麗になりたい、美しくなりたいと願っている」これは万人の認めるところであるが、「何故？何のためであるか」とはっきりと名言できる人は少ない。それは明確な目的と美意識への執着が足りないからだ。写真を撮ることは明確な目的を与える第一歩となるだろう。写真は全ての人の姿を捉え、自意識を刺激するからだ。これは女性だけに限ったことではない。
誰もが自身の容姿に満足していれば撮影する人口は多くなるだろうが、実際は自分の容姿に何らかのコンプレックスを抱えていることがほとんである。アリアの考えるポートレートスタジオとはビューティーへの一環だ。「綺麗になったら撮りにいく」というものではなく「綺麗になるために撮りにいく」という意識で訪れる場所と考えている。美容室、エステ、ファッション、美の要素は世に溢れているが、実際に姿を捉え、残す術は写真のみだ。「綺麗になるため」に美容室を行くように“スタジオで写真を撮る”ポートレートは新しい美の要素となるだろう。だからこそフォトグラファーが重要となってくる。ただシャッターを押すだけではなく“美意識”に敏感で、人の魅力を引き出せる存在でなくてはならない。
魅力を引き出す
フォトグラファー
だからこそ、フォトグラファーは撮影で感情を揺さぶり表情を引き出すコミュニケーションスキルと、顧客自身が気づかない魅力を伝え、本人に理解させ、それを意識させる能力がなくてはならない。アリアのフォトグラファーは何よりこの能力に長けている。ポートレート撮影は何を使って撮ったかではない、誰が撮ったかが重要なのだ。「このフォトグラファーだからこそ、こんなに綺麗に撮ってもらえた」そう思ってもらえる存在でなくてはならない。
アリアのアドバイスは写真だけでなく、その後の日常生活にも影響する。姿勢、表情、そして自分のチャームポイントのアピール方法、それらを学ぶことによって内面から変っていく。撮影を経験した顧客は今後の生活まで輝く。事実、その後のアンケートから、撮影を経験して生活が変ったという意見も多い。
ポートレート撮影をする人が増えれば輝く人も増える。写真はビジネス目的のみでなく、人を幸せにして社会を元気する。
ポートレートセミナー
フォトグラファーの育成
従来のように技術を教えるセミナーではなく、アリアならではのポートレートに必要な、コミュニケーションスキルに重点を置いた実践的な内容にする。実践的なポートレートのセミナーを受けたいと思っている人は多い。セミナーを開催し、撮影の楽しさ、基本技術を広く、一般的に教えることによって写真の魅力を伝える。セミナーで習得した基本的アバイスで、写真は飛躍的に向上するだろう。写真が上達すれば、被写体として撮りたいと思うのは、自分の身近な人、更に言うなら、対象は家族であり、恋人であり、友人となる。魅力的な仕上がりの写真を見れば、被写体となったモデルもプロにポートレート撮影をしてもらいたいと思う。本格的にフォトグラファーになりたいという人も増えるだろう。
多方面から一気に
揺さぶりをかける
これまで、アリアは撮影を通して多くの感情と触れ合い、写真の持つ力が人を幸せにすることができることを体感してきた。写真文化を普及させることはビジネス的に大きな可能性、魅力があるだけではなく、社会にとって、人にとっても意義がある。
今後は自ら進めていなかったプロモーション活動も積極的に展開し、雑誌・映像などのメディアを利用する予定だ。｢撮られ方レッスン｣をDVDとして紹介するプラン、アリアでのポートレート撮影を通して起こったドラマをストーリー仕立てにして小説や漫画化することも考えている。「自分もこんな体験をしたい、撮ってもらいたい」とアリアでのストーリーを自分に重ね、スタジオに足を運ぶきっかけとなるアピールになるからだ。
写真は歴史を記録するための道具として使われてきた。しかし、歴史的大事件だけを記録するのみでなく、一般の人の歴史を残すことにも活用されるべきだ。瞬間を捉えて残すことができるのは写真のみである、フォトグラファーは個人の幸せ、そして21世紀の人の感情を捉え、伝える役割がある。
今はまだ、写真の定義は衣食住の範囲には入っていない、むしろ趣味の領域として認識されているといっていいだろう。しかし実際はそうではない、1枚の写真を撮ることの価値ははかり知れない。写真は人の心を豊かにし、未来への贈り物となるだろう。
アリアコーポレーションCEO
永田 昌徳